侵蝕

27日から母の容態が急激に悪化。
 

食事量が減り、痛み止めの量は増え、
栄養が足りないとのことで点滴をはじめる。
 
だけど点滴を理解出来ない母。
 
点滴針を見てから
「何かを埋め込まれている」
「これはおかしい」
「騙されているんじゃないか」
そして何かに対して恐怖したように
「今すぐ警察を呼んでくれ」と言う。
 
肺機能低下のため脳に充分な酸素が届かず
脳細胞が死んでいっているらしい。
思考も記憶力もボロボロになっていっている。
1日1日、確実に症状が悪化するのがわかる。
 
母が弱ることは覚悟していた。
だけど、「体力が弱ること」しか覚悟していなかった。
「精神が弱ること」は考えていなかった。
 
末期癌だと宣言されても
ずっと弱音は言わず
ずっと笑顔で家族のことを気遣ってた母が。
先生や看護師の行動を不審がったり
私や父、兄に対して汚い言葉を使ったり。
今までの母からでは考えられない行動ばかり。
ほんの数日でここまで変わるなんて思わなかった。
それだけ脳がダメになったのだ。
 
ちょっと、キツイ。


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